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筋・筋膜性腰痛

筋・筋膜性腰痛は、筋肉や筋膜が損傷して起こる腰痛のことです。姿勢が悪いことにより筋肉に慢性的な負担がかかったり、スポーツなどで急激な負荷がかかったりしたときに筋肉が緊張し動きが悪くなることで痛みを感じます。例として、前傾姿勢の保持・バスケット・バレーボールにおけるジャンプの着地での衝撃などスポーツ中の無理な体勢などによるものが挙げられれ、何をしても痛いというような曖昧な症状がみられます。
筋・筋膜性腰痛は、腰痛の約70%の原因とされており、急性的な痛みの場合は「ぎっくり腰」とも呼ばれます。
スポーツ復帰には、3週間程度~3ヶ月ほどかかります。

腰の怪我

症状

  • 何をしていても痛い
  • 腰を押した時に痛い(圧痛)
  • 前かがみにすると腰に痛みが出る
  • 腰の痛い部分が伸びると痛みが強くなる
  • 上体を反らせたときに腰が痛い
  • 座り姿勢が長くなると腰が痛くなる
  • 起床時の動き始めでつらい
  • 軽い運動でも痛みを感じる
  • 腰周辺が硬く、動かしにくい

原因

  • 前傾姿勢の保持や着地時の衝撃
  • 腰の反りすぎや丸めすぎ
  • 中腰の姿勢から腰をひねるなど
  • 腰の使い過ぎ(オーバーユース)

治療

肩の治療
  • 薬物療法…湿布や痛み止めの内服、ブロック注射やハイドロリリースなどの注射。痛みを抑え、動きを滑らかにすることで日常生活でかかる腰への負荷を抑えられます
  • 物理療法 …機器による腰の温熱や、電気的な刺激を利用して痛みや炎症を抑える治療法です。温熱療法(温熱ホットパックなど)では腰を温めることで血行を良くし、運動以外で運動機能の活性化を図ります。痛みが慢性化した場合に効果的です
  • 運動療法 …痛みが酷くないようであれば、腰をサポートする機能を強化しながら治療していく運動療法が効果的です。ただし、がむしゃらにリハビリを行っても治療効果が高いわけでもありません。医師や理学療法士など、専門家の指示を仰ぎながら行うことが大切です
  • 装具療法 …コルセットなどのサポーターを使用して腰への負担を軽減させる方法です。腰痛の悪化を防いだり、慢性腰痛時にはコルセットの保温機能により、血行が改善され、修復を早めてくれます
  • 運動器カテーテル治療…カテーテルを痛みの原因である血管がある場所の近くで抗生物質でできた薬剤を注入し、もやもや血管を死滅させます
  • その他 …足底板(インソール・靴の中敷き)、クッション性の良いシューズを使用します
  • 体外衝撃波治療…衝撃波を患部に照射することで慢性的な痛みの軽減、組織の再生を促します

整形外科で治療を受ける

まずは整形外科で診断を受けましょう。
軽度の痛み以上の症状がある場合は、レントゲンやMRIなど精密検査を行い、医師の診断を受けることが重要です。正しい治療・リハビリを受けずにいると受傷した箇所は正しく治癒せず、可動域の低下・関節の不安定さが残り、結果としてより悪化を繰り返してしまいます。

接骨院、整骨院で治療を受ける

接骨院、整骨院で治療を受けることで早期回復を促すことができます。症状の解消だけではなく、体全体のバランスを見て原因を追及するため、体全体の不調を取り除くことができます。
また、関連する筋肉の柔軟性を高める為にそれらの筋肉をほぐす手技や、電療機器を使った施術を行います。急性期の症状が改善した後、患部のトレーニングを行いバランスよく筋肉をつけ、テーピングなどを行い再発防止につとめます。

RICE処置

ライス処置

安静(Rest)
損傷部を中心に動かないように包帯などで固定します。安静は局所のみならず全身的なものも含み、体内の循環が活発にならないようにします。

冷却(Ice)
患部を冷やすことで血管が収縮し血流を減少させ内出血を抑えます。さらに、患部周囲の組織の代謝を低下させることにより炎症を抑えることができます。1回のアイシングの時間としては15分〜20分が目安です。ただし、凍傷には十分注意してください。

圧迫(Compression)
患部を包帯やサポーターまたはテーピングなどで圧迫することにより内出血による腫れを抑えます。

挙上(Elevation)
患部を心臓よりも高い位置に上げることにより血液の環流を助けたり、局所の内出血を抑えます。

アイシング

アイシング

急性期(怪我や損傷の直後から3日間)に患部を冷却することで炎症による痛みや腫れ、熱感を軽減し、症状悪化を防ぐ方法です。特に急性の症状である熱を持った痛みに対して効果的です。
アイシングは、氷嚢やを使って患部を冷やし、前述の炎症による痛みや腫れ、熱感の軽減を目指すと同時に、これらの症状悪化を防ぐことを目的としています。

  1. 氷水を入れる袋1つを用意します
  2. 氷水を袋に入れて氷嚢を作ります
  3. 患部に氷嚢をのせて20分間冷やします
  4. 20分後、タオルと氷嚢を患部から離し、体温が自然に元に戻るのを待ちます。
  5. 2時間おきに1〜4を行います。
    ここまでを1セットとし、1日に2~3セットを3日間行ってください。

筋・筋膜性腰痛から早期復帰するために

1. すぐに適切な治療を受ける

すぐに治療を受けないと重症化する可能性が高いです。重症化することで治療期間が何ヶ月も長引いてしまいます。
また、適切な治療を受けることも重要です。適切な治療が受けられていなければいつまで経っても良くなりません。ある病院では、痛みが引くまで経過観察という提案が一向に良くならず。別の病院では、骨にも異常が見つかり固定をしないと治らないということが判明。このようなケースは実際にあるので、一向に良くならない場合は別の病院に診断してもらいましょう。特に腰の専門医、または得意とする病院へ行くことを強くお勧めします。

2. 痛みが軽減したら、すぐにリハビリ

発症直後の急な強い痛みの後では、基本的には安静とアイシングが大切になってきます。ただし、過度な安静は痛みを長引かせる原因にもなってしまうため、痛みが落ち着いてきたら速やかに軽めのストレッチやリハビリを始めます。そして、損傷部位を温めることで血行が改善され、修復を早めてくれます。また、損傷した筋肉は低下してしまうため、再発を防ぐためにも腹筋や背筋などの筋力トレも重要になってきます。姿勢や動作方法などに原因があるようであれば、改善のためのリハビリが必要です。

3. 腰・股関節など全身の柔軟性

腰痛改善には特に腰・股関節の柔軟性が大切です。腰・股関節周辺の柔軟性が低下すると、腰への負担が増加します。また、 腰周辺のみのだけでなく、股関節、お尻、ハムストリングス、太ももや体幹など全身の柔軟性が腰・股関節の柔軟性に繋がります。全身のストレッチでバランスを整えるようにしてください。

4. 体幹筋力の向上

体幹部の筋力を鍛えられると、脊柱への負担は30~50%軽減されます。 もし、腰痛を抱えていて体幹部強化のエクササイズができない方は、小さな動きから始め、徐々にダイナミックな動きにしてみてください。

筋・筋膜性腰痛からの早期復帰
プログラム6選

①マッサージ

マッサージで筋肉の張り、緊張状態を和らげることで血液の流れを良くし、回復を早めることができます。患部の周辺や関連するところを軽くもむ程度で痛みを抑えることができ、筋肉と関節の動きが良くなります。お風呂上りにやると、固まった筋肉が柔らかくなりより効果的です。
※痛みが出る場合はすぐに止めてください

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②ストレッチ

腰が痛いと腰周辺のストレッチのみ必要だと思いがちですが、腰に連なる体幹や肩甲骨、股関節など全身のストレッチをすることで、腰への負担をより軽減することができますまた、ストレッチを行うことで可動域の確保、血流が改善し疲労が軽減されるため競技のパフォーマンスも向上します。お風呂上りにやると、固まった筋肉が柔らかくなりより効果的です。
※痛みが出る場合はすぐに止めてください

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③筋力トレーニング

一般的に結合組織が柔らかい人は、肘の靭帯の張力が不足し、怪我をしやすくなることがあります。つまり、筋肉を鍛えることが重要なのです。筋肉を鍛えることで体への負担を減らす上に、血流を良くすることで肘の状態が良くなりやすく、競技へのパフォーマンスも向上します。
ただし、急性期(怪我直後の3日間)はしないようにし、急性期以降に行う場合は患部が痛まない程度で行ってください

腰痛にお悩みの方へオススメの筋トレ【9分間】

体幹トレーニング

ここからは体幹を中心とした筋力トレーニングです。体幹とは、頭と手足を除いた胴体(背、腹まわり)のことです。高いパフォーマンスを発揮するためには全身の力を連動させ、ロスなく全身に伝えることです。ただし、体幹が強いけど、動きが出ない選手はパフォーマンスに繋がりません。そのため、「柔軟性」と「強さ」が両立している体幹を作ることが必要です。体幹トレーニングは体幹の動き作り(ストレッチなど)とセットが鉄則です。この両立した体幹を向上させることで、下記の効果があります。

  1. 全身の動きを安定化させダッシュスピードが上がる
  2. ジャンプ力、バランス力がが上がる
  3. 身体のコントロールがよくなることで、ボールコントロールやプレーの精度が上がる
  4. 全身が安定しボールに力を伝えやすいため、シュート力・成功率が上がる
  5. リバウンドやポストプレーなどで当たり負けしない
  6. 姿勢の改善により、呼吸がしやすくなり、持久力が上がる
  7. 転倒・接触による怪我や肉離れを予防する
  8. トレーニングの効率を高める

体幹を中心とした、様々な筋肉を鍛えることで復帰後のパフォーマンスアップのために頑張りましう!
※患部に痛みが出る場合はすぐに止めてください

3分体幹ストレッチ

体幹多軸ストレッチ

カリーのスキルコーチ直伝!体幹トレーニング7選

ボールを使った5分間の体幹トレーニング

④バスケトレーニング

ここからは怪我をしていてもできるバスケトレーニングです。ここで覚えていただきたい言葉が「患部外トレーニング」です。
患部外トレーニングとは、怪我している部位以外のトレーニングを行うことです。怪我をしている間でも動かせる部位で練習を行うことで、復帰をスムーズにすることができます。また、怪我をしているときにこそ強化できる部分があったり、新たなステップアップや、今まで気づかなかった新たな発見があるものです。
復帰後のパフォーマンスアップのために頑張りましょう!

※無理はしないでください

※患部に痛みが出る場合はすぐに止めてください

椅子に座ってできるドリブル・ハンドリング練習!!

⑤心肺機能(体力)トレーニング

怪我をして1ヶ月休養すると、以前の心肺機能(体力)を取り戻すのに1~2ヶ月かかると言われています。早期復帰を目指す人にとってこの期間は痛手です。心肺機能が低下すると、体内の酸素量が低下しパフォーマンスの低下、心拍出力の低下によりすぐ疲れやすくなります。そのため足を怪我していてもできる心肺機能トレーニングをすることで、早期復帰を目指し、怪我前よりもレベルアップした体を手に入れましょう!
※痛みが出る場合はすぐに止めてください

エアロバイク

エアロバイク

エアロバイクは怪我によって走れない方でも、安全に太ももやお尻の筋肉、心肺機能(体力)を鍛えられます。自宅にエアロバイクがあるという方はなかなかいないはずなので、ジムなどで利用する時には毎回足の位置やサドルの位置を確認しておきましょう。正しい位置を知りたい時には管理人さんなどに聞くのが一番。間違った位置で行ってしまうと、足への負担が大きくなってしまいます。以下が具体的なメニューです。

  1. 400mインターバル走を想定
    60秒 × 10セット リカバリー45秒
  2. 1000mインターバル走を想定
    180秒 × 5セット リカバリー60秒
  3. ペダルの重さについては、脈拍が170程度まで上がる重さに設定してください

水泳

水泳

水泳は全身運動のため、全身の筋肉、心肺機能を鍛えることができます。また、水圧の力でマッサージ効果もあり、疲労の回復にも役立ちます。足が痛い場合は、足にビート板を挟んで手だけで前に進むようにすれば、効果があります。アスリートもプールトレーニングを活用しているので、非常に有効です。以下が具体的なメニューです。

  1. クロールで25m
    10本〜30本ペース リカバリー30秒
  2. クロールで50m
    5本〜15本ペース リカバリー60秒
  3. 目安は8〜9割の力で泳いでください。設定タイムを決めてもいいでしょう。

⑥メンタル

スポーツの世界で優れたパフォーマンスを発揮するためには、メンタル(心)を鍛えることが当たり前になっており、リハビリ時期でも同じことがいえます。リハビリをより効果的に・迅速に復帰する・ケガをする前以上のパフォーマンスのために頑張っていきましょう!

瞑想

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