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野球で多いケガ

肩の怪我

肩の怪我

肩関節唇損傷

肩関節唇(かんせつしん)は、肩の受け皿となる骨を覆っている線維性の軟骨。肩関節唇障害は、胸を張り腕を前に出す瞬間やリリース時に、関節の内部に痛みが出ます。リリース時にガクッと力が抜ける感覚があり、力が入らなくなるケースも多くあります。肩を安定させる肩関節唇が、肩甲骨から剥がれるスポーツ障害。この損傷で上腕二頭筋に力が入らなくなり、肩を安定させられずに脱力する症状となります。

インピンジメント症候群

インピンジメントとは「衝突」という意味です。投球時の肘がトップポジションにある時、腕の骨と肩甲骨の骨がぶつかり、その間に腱板や肩峰下滑液包などが挟まれ、痛みが起こるものです。胸を張り腕を前に持ってくる時に、肩の上部に痛みが起こったり、引っかかる感覚を覚えたりします。無理をして投げ続けると、安静時にも痛みが出たり、腕が上がらなくなってしまいます。肩甲骨周りの硬さによるフォームの乱れが原因です。

腱板損傷

投球時に肩が後ろに引かれると、肩の内部や後部に痛みが発生します。腕が後ろに残りすぎることで、肩の後方で腱板が関節に挟まれるのが原因です。腱板損傷はインターナルインピンジメントとも呼ばれます。重症化すると日常の動作でも腕が上がらなくなり、安静時にも疼痛が起こるようになります

肩甲上神経損傷

投球時に肩甲上神経という神経が引っ張られたり、圧迫されたりして損傷します。肩から肩後方の痛みや肩の疲労感などが主な症状です。麻痺が起こると肩が水平より上に上がらなくなる場合もあり、麻痺が続くと筋肉の萎縮が起こることもあります。主に肩甲骨の可動性の悪さ、筋肉の柔軟性の低下、肩甲骨の位置異常などが原因です。

上腕骨骨端線離開

投球障害肩(リトルリーガーズショルダー)は骨端線閉鎖前の成長期に、繰り返し投球動作を行うことで上腕骨近位の骨端線に負担がかかり離れてしまう状態です。好発年齢は10〜15歳と言われ、野球の投球など、腕を挙げてから力を入れて振り下ろす動作を繰り返すと多く起こります。上腕骨の成長障害につながる場合があります。

肘の怪我

肘の怪我

内側側副靭帯損傷(内側型野球肘)

最初は肘の内側に違和感を覚え、次第に痛みを感じるようになっていきます。肘の内側に痛みが現れるのは、胸を張った時やリリースの直後です。野球選手が肘の痛みで受診する場合に、最も多いケースがこの怪我によるものです。肘の内側にある靭帯が繰り返し引っ張られ、骨が剥がれて靭帯が緩んだ状態になり、放置すると骨が変形し、完治せずに肘が緩んだままとなってしまいます。

離断性骨軟骨炎(外側型野球肘)

投球のリリース時や胸を張った時に、肘の外側に痛みを感じます。肘の曲がる部分の軟骨を痛めるもので、肘の曲げ伸ばしができずに気づくこともあります。肘内側の痛みに比べて重症化しやすいため、より一層の注意が必要です。肘関節に過度なストレスがかかると、軟骨や骨に血流障害が生じ、骨と付着する軟骨が壊死して剥がれます。症状が進行すると日常生活にも支障が出てしまいます。

肘頭疲労骨折(後方型野球肘)

ボールを投げて肘が伸びるフォロースルー時に、肘の後部で骨同士が衝突し、これが繰り返されて疲労骨折を起こします。上腕三頭筋に強い力で引っ張られることで起こるケースもあります。骨同士の衝突によって骨のかけらができたり、骨がこぶ状になり肘の曲げ伸ばしができなくなったりする場合もあります。過度な運動に加え、投球フォームの異常や体の硬さもこの怪我の原因となります。

腰・股関節の怪我

腰・股関節のケガ

椎間板ヘルニア

椎間板とは腰椎の骨と骨の間にある軟骨で、衝撃を吸収するために水分を多く含みます。過度な運動により水分が抜けて変性した椎間板が、外に飛び出し神経を圧迫して腰痛や坐骨神経痛を起こします。椎間板ヘルニアの原因となる椎間板の変性は、野球選手のおよそ6割に見られるほど多発しています。

股関節痛

股関節には大きな動きと体重がかかり続けるため、気づかないうちに大きなストレスを抱えやすいです。股関節の怪我の中でも頻発しているのが、足の付け根から外側が痛む股関節唇損傷です。これを放置して悪化させると、軟骨がすり減ってしまう変形性股関節症へと発展してしまいます。

手・手首の怪我

手の怪我

有鈎骨骨折

有鈎骨(ゆうこうこつ)とは、手首の小指側にある骨です。バットのグリップに当たるのが有鈎骨の部分であり、スイング動作時や打ち損じなどの衝撃が有鈎骨に直接かかります。このため骨折しやすく、痛みと同時にしびれを伴うこともあります。グリップエンド骨折とも言われ、発症すると握力が大きく低下します。放置すると腱の断裂や神経麻痺を招きます。

TFCC損傷

TFCC(三角線維軟骨複合体)とは、小指側の手関節部分にある軟骨状の組織のことを指します。バッティング時に手首をひねるなどの動作で手首を捻挫し、小指側に手を曲げて痛みが増すようであればこの怪我が疑われます。体の末端に位置する手関節部分は血流が乏しく、一度痛めると症状の改善が難しいです。

足部の怪我

足部の怪我

足首の捻挫

足首を内側にひねり靭帯を損傷するケースが最も多く、痛みや腫れが起こり内出血を生じます。ジャンプからの着地時やベースの踏み損ないのほか、スライディング時に他の選手やベースとの接触でも発生します。初期の対処が遅れると完治まで長引き、再発も起きやすくなります。

膝痛

投球時に膝に体重がかかるピッチャーや、しゃがみ姿勢を続けるキャッチャーはもちろん、他のポジションでも急なジャンプ動作などで負担がかかるります。バッティング時に体をひねる動作でも、膝は強いストレスを受けるます。膝には前十字靭帯や内側側副靭帯などの靭帯や、クッションの役割を果たす半月板などが集まっています。どの部位も損傷すると治療に時間を要します。

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